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機械導入記事
非住宅向け特殊加工機を如何に選択するのか

2020年1月15日付 日刊木材新聞

国内メーカーの住宅プレカットから派生した特殊加工機と、ドイツやイタリアの規格外の自在性を求められるマーケットで開発された特殊加工機には根本的な違いがあります。既存のプレカットラインと連結して使うケースでの国産の特殊加工機は、その使い勝手の良さは国産CADからの連動性も含めて、住宅の登り梁や斜め梁プラスアルファの加工においては十分説得力ある選択肢と言えます。

一方、特殊加工機を単独で使う場合には事情が異なってきます。プレカットラインと連結してしまうと、非住宅向け特殊加工ばかり抱えている場合は、既存ラインの交通渋滞を引き起こす為、はじめからそれを想定してラインから切り離して単独機として使うケースも多いと言えます。

しかし、単独で使い始めると今度は自在性や生産性に対して物足らなさが出てくるお客様も多いようです。事実、そのようなお客様が、既に5軸制御やロボット型特殊加工機を持っているにも関わらず、フンデガーを導入し、非住宅木造に本格的に取り組みますとアピールされているわけです。

他方、最近徐々に導入が進むイタリア製やフンデガー以外のドイツ製加工きはどうでしょうか?確かに用途や嗜好がはっきりしている場合、例えば「大版CLTも大断面集成材も加工したい」、「国産CADと直接つながる加工機でないと嫌だ」というケースなどでは、それらを選択するメリットも十分にあると考えられます。

しかし、それらの欧州における共通加工機フォーマット(フンデガー以外)であるBTL形式のファイルを使う場合は、いったん外部CAMソフトウェアで加工ごとに使う刃物を割り当てて、加工シミュレーションを行ってから加工する必要があります。

「特殊加工機としてフンデガーを選ぶべき理由」はその辺りを吟味していけばおのずと浮かび上がってくるのではないでしょうか。